パティオのある猫との素敵な暮らし

~猫の目シリーズ②~ [パティオのある猫との素敵な暮らし]

パティオってなに?

皆さんパティオってご存じですか?パティオとは、スペイン語で中庭という意味です。建物に囲まれた中庭を噴水や井戸、花々で飾り、居住者のみに開かれたプライベートなオープンスペースを設けたものです。最近では日本のマンションや一軒家、賃貸物件などに、パティオ風に中庭を設ける例が多くみられます。生活空間に花や噴水を取り入れるとともに、効果的に光や風を取り込む中庭は、家族や住む人々との貴重なコミュニケーションの場ともなります。もちろんそれは家族の一員でもある愛猫とのコミュニケーションの場であったり、ストレス解消の場としても最適なスペースとなるわけです。これから家族と愛猫と一緒に新しい住まいを検討されているみなさまに『パティオは最適な空間』といえるのではないでしょうか。

室内で猫を飼うメリット&デメリット

最近の猫は室内飼いをするのが基本となっています。猫を室内で飼うメリット、デメリットにはどんなものがあるのでしょう。

メリット

事故や怪我をすることが少ない

室内で猫を飼う一番のメリットとしては、事故や怪我をする危険がとても少ないということです。しかし、外猫や外に自由に行き来する放し飼い猫は、交通事故や怪我をする危険性が高く、死亡する原因として交通事故、落下、動物との争いがもっとも多く挙げられています。

迷子になる心配がない

猫を室内で飼うことで、迷子になる心配がなくなります。 猫は帰巣本能をもっていますが、外猫や外に自由に行き来する放し飼い猫は、何らかの原因で自分の匂いがするテリトリーから外れてしまうと、迷子になって家に帰ってこれなくなる可能があるのです。

ご近所との生活トラブルがおきない

猫を放し飼いにすることで、猫は外で縄張りを主張するために糞尿をするようになります。また避妊去勢をしていない猫が発情期をむかえると相手を探すために大きな鳴き声で泣いてしまうなど、ご近所トラブルになる原因となり、苦情を受けてしまう事になりかねません。室内飼いであればそのような心配もなく安心というわけです。

病気や感染症などにかかりにくい

猫を放し飼いにしていると、感染症にかかっている外猫に接触する可能性が高くなります。猫風邪は一度感染してしまうとウイルスの保有キャリアとなってしまい再発する可能があります。また猫エイズや猫白血病のウイルスを保有している外猫と喧嘩をして怪我をすることで感染してしまったり、猫白血病は猫のグルーミングでも感染してしまうことがあります。100%室内で飼っている猫ではその心配がないので飼い主としても安心です。

デメリット

運動不足になりやすい

猫を室内だけで飼うと、活発に身体を動かす活動範囲も限られるので運動不足になります。猫が1日に必要な運動量は種類によっても違いますが、『若い短毛種の猫で1日20分〜30分』 『若い長毛種の猫で10分程度』と言われています。 猫の運動不足は肥満にも繋がり、関節や筋肉が弱まり関節炎や骨祖しょう症などの病気の原因にもなります。 また運動不足が続くとストレスの原因にもなるのです。

室内ならではの危険性

家の中で飼っているからといって危険がないとは限りません。家の中で一番注意したいところはお風呂場です。水がはられた浴槽に誤って落ちてしまうと溺れる危険があります。また、電気コードをかじったり、洗濯機や乾燥機の中に入ってしまったり、部屋のドアなどに手足やしっぽを挟んでしまい怪我をすることもあります。

部屋が荒らされたり壊される

猫は居住環境が悪いとストレスを感じます。 また飼い主との時間が極端に少ないと不安を感じたり、退屈を感じるたりするのでストレス発散のために部屋のあちこちを爪で傷つけたり、家具や物を壊したり、トイレではない場所に糞尿をしはじめたりすることもあります。

生活習慣病になりやすい

猫も人間と同様に運動不足、食生活によって生活習慣病を引き起こします。好きなものばかりを食べさせてもらうことの多い室内猫は、塩分過多でカロリーが高めの食事をとっていることが多く。肥満によってさらに運動不足をまねきます。また猫にとって日光浴をすることは非常に大切です。日光浴をすることによってカルシウムが骨に吸収されやすくなり、丈夫な骨や身体を作ることができるようになるので、窓をカーテンなどで閉め切ることをせずにできるだけ陽の光を部屋にいれてあげることが必要です。

愛猫の運動不足チェック

飼い猫にいくつ当てはまるかチェックしてみましょう。当てはまる項目が多いほど飼い猫が運動不足になっている可能性があります。  

□ 家の中で、猫一匹でいることが多い。またはその時間が長い
□ 完全室内飼いをしている
□ 普段あまり走りまわったり、ジャンプすることが少ない
□ 猫とおもちゃなどであまり遊んであげていない
□ 虫や鳥、動くもの興味を示さない
□ 高い場所に興味がない
□ 外に興味がない

猫の本能である動くものを追いかけることに興味がない場合は、猫本来としての楽しみを失ってしまっている可能性があります。猫が遊んだり、運動する時間は10分~15分程度なので、飼い主さんが積極的に付き合ってあげることで運動不足解消にもなります。また本来猫は夜行性の生き物です。昼間はのんびり寝て、夜になると部屋の中を走り回ったりします。飼い主さんと猫の生活のリズムを合わせるなら昼間しっかりと遊ばせて満足させれば、夜走り回ることもなくなります。

室内で猫の運動不足を解消

狭い室内でも猫が運動できる環境を作ってあげれば運動不足を心配することもなくなります。そのためには猫が運動や遊べるためのグッズや工夫が必要となります。室内の省スペースで猫の好きな上下運動をさせるにはキャットタワーなどが最適です。キャットタワーは種類も多くありますが、高さがあるタイプのものであれば、猫の足腰の筋肉が鍛えられてよい運動にもなります。また猫に横運動をさせるためには、キャットウォークなどがありますが、スペースやDIYを必要とするものが多いので安易に取り付けるのは難しいこともあるようです。

パティオで猫の運動不足を解消

室内飼いの猫は飼い主にたくさんの愛情をもらって、安心して生活できる場を与えてもらっています。猫にとっては安心な環境であるのは間違いないのですが、このまま家の中だけじゃ「運動不足になってしまう」 「家の中だけじゃかわいそう」 「外に出してあげたい」と思われたことはありませんか。

そんな時は、ベランダや敷地内など目が届くところで外に出してあげるのもいいかと思いますが、そもそも猫が遊ぶための場所ではないので危険でもあるし、不便に感じてしまうでしょう。せっかくなら猫も人も一緒にくつろげる空間『パティオ』を考えてみるのはどうでしょうか?中庭を挟んで各部屋がつながり、人も猫も安全に過ごせるスペースにもなります。またたっぷりと自然光もとりこめるので愛猫が留守番をしていても日向ぼっこや外を安全に眺めることができ、パティオ部分に猫が遊べるキャットタワーやキャットウォークを設けて愛猫の運動不足を解消してあげる事も可能です。一緒に遊んであげたり、愛猫が自由に元気に遊んだりしている姿を眺めることができるのは、きっと飼い主さんにとっても幸せな時間と言えるでしょう。

パティオや猫と遊ぶための家づくり空間に関することなら、猫と家の専門家にまずは相談してみてください。それぞれみなさまにあった素敵な猫との暮らしを提案していただけると思います。

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