猫のトイレ置き場所選びの3つのポイント

皆さんも猫と一緒に生活する際に悩むのが、トイレの場所ではないでしょうか?猫ちゃんにとってはプライバシーが確保される場所ですし、飼い主さんにとっては世話がしやすい場所で検討されているのではないでしょうか。

私も猫を飼う際にトイレを置く場所をいろいろ悩み、お世話になっていた不動産屋さんに相談してみました。なぜ、不動産屋さん?と不思議に思う方もいらっしゃいますよね(笑)
実は、Buzz Wingsさんは猫の家というコンセプトの家を作っており、猫が大好きな人たちが集まって設計から施工まで請け負っている、ちょっと変わった不動産屋なのです。

猫が好きなだけでなく設計を担当している方は1級建築士ですし、お客様のお宅で猫ちゃんを預かるお仕事をしているキャットシッターさんもいらっしゃいます。
ちなみに、私はBuzz Wingsさんでお話を伺う際にはじめてキャットシッターという仕事があることを知りました。

そんな不動産屋さんに、トイレ置き場所のアドバイスをいただいたので、皆さんにもお伝えできればと思いまとめてみました。

猫ちゃんのおトイレ事情

おしっこの臭い

猫のおしっこは他の動物と比べても強いと言えます。これには 「フェリニン」 と 「コーキシン」 2つの物質が関係しています。

まず 「フェリニン」 は、家猫と近縁の動物の尿だけに含まれる硫黄を含むアミノ酸です。このフェリニンの尿中分泌量は、生後6か月以降の猫から増加し未去勢のオス猫で高い値を示します

「コーキシン」は、たんぱく質の1種です。家猫では生後3ヵ月頃から分泌が始まり、成長に従って増加します。オス猫のほうメス猫より4倍近くの量が分泌されていて、去勢後のオス猫はコーキシンの量が減少することが分かりました。

岩手大学の研究によると、このコーキシンがフェリニンを合成する酵素のような働きをするとのことです。つまり、生後6か月頃から猫のおしっこが臭くなるそうです。

岩手大学農学部と理化学研究所の共同研究により、上記の内容が報告されています。

トイレの習性

猫には、同じ場所でトイレをする習慣があるので、何度か繰り返すことで自然とトイレの場所を覚えます
床の匂いをしきりに嗅ぐ、グルグルと落ち着きなく動く、床を掘るような仕草を見せたら、トイレのサイン。子猫がこのような動作をしていたら、そっとトイレに上に連れて行ってあげて、上手にできたら褒めてあげましょう!

猫はとってもきれい好きです。汚いとトイレに入るのを嫌がって他の場所でしたり、がまんしてトイレをしなくなることがあります。我慢し過ぎると膀胱炎や便秘になることも。毎日の掃除に加えて、週に一度は容器を洗い、猫砂をすべて取り替えるなど、常に清潔を心がけましょう。

トイレの個数

トイレの個数は、『 猫ちゃんの数 + 1 』が理想とされています。1匹なら2個。3匹なら4個ですが、トイレだらけになってしまうので大変ですよね。
多頭飼いされていると分かるかもしれませんが、仲のいい猫ちゃんたちが出てきます。2匹は仲が良くて、他は別々に生活している。この場合、仲の良いグループに対してトイレを一つとカウントしてよいでしょう。

(仲良し2匹)+(仲良し2匹)+1匹の場合、トイレは3+1個となります。

トイレの場所選びのポイント

空気の流れ

先ほどのおトイレ事情でも説明したように、猫のおしっこは臭い!これは猫を飼っている方みんは経験されているのではないでしょうか。

そんな臭いのおしっこだからこそ、置き場所を間違えると家じゅうが臭くなってしまいますよね。ここで重要なポイント一つ目が「空気の流れ」です。

近年の住宅は、気密性が高くなっており、隙間風が入りにくくなっています。

それ故、空気の流れが大きく関わってきます。一般的に、換気には4種類あります。

第1種 第2種 第3種 第4種
構成換気1換気2換気3換気4
吸気 機械(ファン) 機械(ファン) 自然 自然吸
排気 機械(ファン) 自然 機械(ファン) 自然
その他 基本的にダクトが必要でビルなどで使用される壁内に結露の可能性
病院や工場への設置が多い
最も一般的なシステム 温度差の少ない時期は十分な換気ができない可能性有
壊れない。メンテナンスが不要

住宅では主に「第1種」と「第3種」が使用されています。

さて、よく洗面所や居間の小窓のそば、玄関にトイレを置くとよいと聞きますが、本当なのでしょうか。上記の空調を思い出していただくと、気密性が高く強制排気を行っているお宅では、小窓こそが空気の取り込み口と言えるでしょう。
同様の理由で、玄関も空気の取り込み口となりやすく、オススメとは言えないです。

つまり、小窓のそばに臭いの元を置くと、おしっこの臭いが家じゅうを駆け巡ってから排気されることとなりますよね。これは避けたいです。

逆に洗面所はトイレやお風呂場の排気口となっていることが多く、空気の終点ととらえることができ、猫トイレの置き場所として洗面所は適しているといえます。

ちなみに、我が家では洗面所の隅に置いてあります!

素材(床材)

トイレを置く床の素材を確認する必要があります。猫トイレを置いても周りにトイレの砂やおしっこが飛んでしまうことが日常的にあります。

床の素材は、クッションフロアがオススメ。合成樹脂系の素材で出来たシート状の床材で耐水性に優れておりつなぎ目も少なく、 床材の中でも1番クリーニングのしやすい素材 といえます。ご家庭ではトイレや脱衣所でよく使われています。

フローリング材も、素材によってはおススメできます。一般的に用いられている、合板のフローリングは水に弱い性質があります。おしっこが漏れてもすぐに拭けるのであれば問題ありませんが、そのまま放置してしまうと合板の中から膨れて、フローリング自体が壊れてしまいます。
そこでおススメしたいのが、無垢材のフローリングです。無垢は水分にも強くトイレ周りの床材としてはおススメできます。また表面が汚れてしまった場合も、表面を削ることで再びキレイな床面が現れます。

壁材に臭い吸収機能のものがありますが、猫ちゃんのおしっこの臭いは壁の機能だけでは不十分なので、気休め程度と思っておいてください。漆喰などは、臭いを吸収する機能がありますが、拭き掃除に向きません。むしろ、拭き掃除がしやすい素材のクロスがオススメです。

プライバシー

忘れてはいけないのが、“猫ちゃん”のプライバシーです。猫は、知らない人に対しての警戒心が強いので人が出入りする玄関などは、猫にとっては落ち着かない場所と言えるでしょう。また、皆さんが家族の前でもトイレのドアを閉めるのと同様に、猫ちゃんもトイレ中は飼い主でもあまり見られたくないと感じてます。

トイレ周辺や脱衣所といった人目が少ない場所に設置してあげると落ち着いて用を足すことが出来るでしょう。

トイレを設置するときは、掃除がしやすい床材に気をつけ、空気の流れを意識し、人目につかない場所を選んであげるといいでしょう。
今のお家で猫ちゃんと生活することを考えるとどうしても無理があることもありますよね。今の家のリフォームから、今後猫ちゃんと生活する新しい設計までいろいろなアイデアとをお伝えできればと思います。

まずは、お気軽に弊社にご相談ください。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です